日本銀行 横浜支店 支店長 播本慶子 様
「最近の金融経済情勢について」
[講演概要]
Ⅰ.神奈川県の企業の景況感
Ⅱ.全国比較した神奈川県経済の現状(輸出、公共投資、生産、設備投資、雇用・所得、消費、金融情勢)
Ⅲ.今後の展望
・展望レポートの経済・物価見通し(2018年1月)
・世界経済の現状と見通し(IMF):景気回復の持続
・金融市場動向
・需給ギャップ
・国際商品市況
・消費者物価指数
・日本銀行の金融政策運営
・国債のイールドカーブ
についてご講演いただいた。
具体的には、
・神奈川県全産業の業況判断指数(2018年3月)は、最近では+19%ポイント、先行きも+16%ポイントと、緩やかな改善基調にある。
・神奈川県経済も緩やかに拡大しつつある。輸出は世界的な貿易活動の回復等により増加している。公共投資もオリンピック関連建設投資等により基調としては増加している。県内企業の売上 高経常利益率は製造業・非製造業とも、リーマン以前より良くなっている。また個人消費は持ち 直しているが、住宅投資は弱めの動きとなっている。
・神奈川県の有効求人倍率(2018年2月、勤務地ベース)は1.37倍で統計公表以来最も高い水準である。完全失業率(2017年10-12月)も2.2%と最も低い水準にある。また製造業・非製造業とも 人員不足の傾向が強くなっている。
・2018年1月公表した日本銀行の見通しによると、わが国の実質GDP は、2017年度+9%、2018年度+1.4%、2019年度+0.7%であり、また消費者物価指数は2017年度+0.8%、2018+1.4%2019年度+2.3%となっている。
・また2019年のIMFの世界経済見通しは、世界で+3.9%、先進国が+2.2%、新興国・途上国が5.0%と上方に改訂されている。
・米国の税制改革最終法案では、法人税率を35%から21%に引き下げる等法人税制で▲0.7兆ドル、連邦所得税率を39.6%から37%に引き下げる(7段階)等の個人税制で▲1.1兆ドル、国際課 税で+0.3兆ドルにより、合計で▲1.5兆ドルの減税(18年~27年財政年度(10年間))となる。
・米国の通商政策では、太陽光発電製品、大型家庭用洗濯機に対するセーフガード関税が2/7より発動され(通商法201条)、3/23より鉄鋼・アルミニウムについてそれぞれ25%、10%の追加関税が発動された(通商拡大法232条)。中国に対する米国の知的財産権等侵害への制裁措置が2018年8月までに調査される(通商法301条)。なお太陽光発電製品、大型家庭用洗濯機、鉄鋼・アル ミニウムの米国の輸入額は2016年で396億ドルである。
・3/9日に日本銀行では当面の金融政策運営として、(1)長期金利操作(イールドカーブコントロール)、(2)資産買い入れ方針について決定した。
等について、詳しくご説明をいただいた。 以上
定例総会
本年度定例総会が17時よりホテル横浜キャメロットジャパンにて開催され、議長は本年度会長の小泉信一氏(あざみ野不動産(株))、司会は昨年度総務部長の高橋功一氏より引き継がれた合崎潤氏(三井不動産リアルティ株式会社)により進行されました。平成30年度の役員名簿、平成29年度事業・収支決算・監査報告、平成30年度事業計画・予算案の各説明があり、承認されました。
懇親会
定例総会、日本銀行横浜支店長 播本慶子様の記念講演会終了後、ホテル横浜キャメロットジャパンにて、懇親会が開催されました。
まず神奈川県不動産のれん会の小泉信一会長よりご挨拶がありました。そして齋藤一郎副会長の乾杯の音頭で、懇親会がスタートしました。
昨年度入会された株式会社エー・ディー・ワークス、株式会社東栄住宅、株式会社サンズ、ナイス株式会社の参加者の方からもご挨拶をいただきました。その他、多くの方からもご挨拶をいただき、最後は、戸熊敦哉副会長の音頭による締めで4月定例総会の懇親会は終了しました。