司法書士法人山田合同事務所 代表 山田晃久 様
(神奈川県不動産のれん会 特別顧問)
株式会社山田エスクロー信託 取締役 吉村由紀 様
[演題]
1.オンライン申請資格者代理人方式について(制度の概略)
2.民事信託について
[講演概要]
- オンライン申請資格者代理人方式について(制度の概略)
不動産登記等を、現行の書面申請方式から、資格者代理人(司法書士等)によるオンライン別送方式に変更することを検討中であり、これが実現すれば、書面申請、原則的なオンライン申請、特例方式によるオンライン申請、資格者代理人方式、の4つの申請方法が選択できることになる。
- 民事信託について
「民事信託(家族のバトン)ハンドブック」の資料に基づいて、民事信託について詳細に説明された。
(1)第一部
・信託とは:財産をお持ちの方(委託者)が、契約や遺言により信頼できる方(受託者)に財産を託し、受託者が、託された財産に係る給付を受ける方(受益者)のためにその財産の管理や処分をする制度。
・信託の当事者:委託者、受託者、受益者をいう。
・信託の機能:財産管理機能、倒産隔離機能、意思凍結機能、受益者連続機能がある。
・信託財産:金銭、有価証券、不動産、動産、金銭債権、知的財産権が対象となるが、債務、人格権は対象とならない。
・信託の目的:委託者が信託によって達成しようとする目的をいう。
・受託者の職務:受託者は、信託財産に属する財産の管理・処分及びその他
信託の目的の達成のために必要な行為をする権限を有する。
・信託の利点:相続開始時に①不動産の共有状態を回避できる、②自己の死亡や適正な判断能力の喪失等の事態について心配する必要がない。
(2)第二部 [民事信託]
・民事信託:自己の死亡や適正な判断能力の喪失等に備えて、契約又は遺言による信託の設定をもって、自己の財産について生存中又は死亡後の管理・承継を図ることができる。
・民事信託のメリット:財産の管理を、自らが信頼する人に任せることができ、判断力が不十分な人や障がいのある子を支援する信託を設定することができる等のメリットがある。
・民事信託の具体例1 不動産管理信託
信託により不動産の共有トラブルを回避できる。
・民事信託の具体例2 遺言代用信託(後継ぎ遺贈型受益者連続の信託)
受益者が死亡しても順次他の者が受益権を取得する旨を定めることができる。なお設定時から30年経過後に受益権の取得が起きると、その取得者が死亡した時点で信託は終了することになる。
・民事信託の具体例3 福祉型信託
・民事信託の具体例4 空家対策としての民事信託
以上
[懇親会]
横浜駅東口にある崎陽軒本店(横浜市西区高島2-13-12)で初めて例会を開催した。5F会議室にて役員会、情報交換会、講演会の後、6階マンダリンに移って、懇親会が開催されました。
懇親会では、まず小泉信一会長よりご挨拶、齋藤一郎副会長の音頭で懇親会がスタートしました。その後、多くの会員の方々からのご挨拶やトークで大いに盛り上がりました。最後は戸熊敦哉副会長の音頭による締めで11月度例会は終了しました。