ホテル横浜キャメロットジャパン(横浜市西区北幸1-11-3)にて、役員会の後例会を開催。
当会新型コロナウイルス感染症防止策に沿って、講演会・懇親会の会場は通常開催する広さの2倍以上のゆったりとしたスペースを確保して、時間も短時間にして開催されました。
齋藤一郎会長よりご挨拶、斉藤昌喜副会長の乾杯の音頭で懇親会がスタートしました。その後、 多くの会員の方々からのご挨拶やトークで大いに盛り上がりました。最後は大須賀毅副会長の音頭による締めで6月度例会は終了しました。
社会・経済環境の変化と不動産仲介サービスの新しいあり方について
村木 信爾 様
「略歴」1981 年京都大学法学部卒。住友信託銀行(現三井住友信託銀行)入社後、不動産鑑定、仲介、管理、海外不動産等、各種不動産業務に携わる。1988年ワシントン大学MBA。2009 年大和不動産鑑定㈱(現在シニアアドバイザー)、明治大学ビジネススクール特任教授(現在兼任講師)、2021 年 6 月村木プロパティサービスイノベーションラボ“PROSIL”代表。国、公共団体での公職多数。
「著書」『ホテル・商業施設・物流施設の鑑定評価』編著(住宅新報社)、『ヘルスケア施設の事業・ 財務・不動産評価』編著2017 年(同友館出版)、『不動産プロフェッショナル・サービスの理論と実践-不動産仲介サービスにおける顧客との価値共創』等
「講演概要」少子高齢化、人口減少、グローバル化、不動産テックの発達、ESG(環境、社会、ガバナンス)は、現代における大きな課題であり、不動産のプロフェッショナルの業務にも大きな影響を与えています。特に、顧客である不動産オーナー等がESGに配慮するようになってきたため、不動産仲介担当者もこのテーマについて基本的な知識を持って応対する必要があります。
本講演では、ESGの定義、グローバルな潮流、不動産に関係する認証制度、その配慮が不動産の価値に及ぼす影響等について概説していただいた上で、社会、経済環境の大きな変化の中で変革を求められる不動産のプロフェッショナル、特に不動産仲介のプロが、心がけるべきこと、教訓などについて、顧客との「価値共創」という視点でお話しいただきました。
(主な内容)
1. ESGとは(概説)
カーボンニュートラルとグリーン成長戦略、責任投資原則(PRI)、GRESB、パリ協定、TCFD、英国
EPC(Energy Performance Certificate)、グリーンリース等
2.不動産に関するESG全体像
①E(Environment)関連項目
省エネルギー性、再生可能エネルギー、資源循環、有害物質、生物多様性と生態系の保全等
②S(Society)関連項目
健康・快適性・安全性等ビルの性能、災害対応、地域社会・経済への寄与等
③G (Governance)関連項目
プロパティマネジメント、ファシリティマネジメント
3. ESG関連不動産認証
CASBEE、DBJ Green Building、LEED、WELL Building Standard、CASBEE-ウェルネスオフィス、
ISO14000(環境リスク)、ISO41001(ファシリティマネジメント)等
第2部 ESG重視の時代における不動産仲介サービスのありかたについて
1.不動産プロフェッショナルの新しい要件
専門性、コンプライアンス、グローバル化、不動産テック、証券化、顧客志向、他の専門家との協働、
自律的なキャリア、自己成長志向等、
2.不動産仲介サービスのプロセスにおける顧客との価値共創情報収集、マッチング、交渉、契約、
残代金決済・引渡し
3.仲介サービスのプロモーション戦略、顧客開拓、顧客維持
4.不動産プロフェッショナルのキャリアと成長のために、等 以上